Claude Codeデスクトップ版でHookを設定する方法
このブログは Claude Code に手伝ってもらいながら書いているのですが、ひとつ困ったクセがありました。記事を書いたあと、事実チェック(検証)の工程をついスキップしてしまうんです。
そこで「記事を編集したら検証を促してくれる」仕組みを、Claude Code の Hook(フック) で作ってみることにしました。
ところがデスクトップ版だと、解説記事でよく出てくる手順がそのまま使えず、4回も再起動するハメに……。この記事では、私が実際にハマったポイントと解決策を、つまずいた順にまとめます。同じくデスクトップ版を使っている方の時短になればうれしいです。
Hook(フック)とは?
Hook とは、「○○したら、自動で△△する」というルールを Claude Code に仕込む機能です。
たとえば:
- ファイルを保存したら → 自動でコード整形
- 危険なコマンドを実行しようとしたら → ブロック
- ファイルを編集したら → 「テストを忘れずに」とリマインド
今回やりたかったのは最後のパターン。「記事ファイルを編集したら、検証を促すメッセージを出す」という自動化です。
デスクトップ版では /hooks が使えない
多くの解説記事では「/hooks コマンドで設定画面を開く」と書かれています。でも、これはターミナルから使う CLI 版だけの機能です。
デスクトップ版(アプリ)で /hooks を実行すると、こう表示されます。
/hooks isn't available in this environment.
/permissions や /config なども同じで、デスクトップ版では使えません。
つまり、デスクトップ版で Hook を設定するには settings.json を直接編集するしかない、というのが結論です。これが分かるまでが第一の関門でした。
実際の設定方法
設定は2つのファイルで行います。
① .claude/settings.json にルールを書く
プロジェクトのルートにある .claude/settings.json に、Hook の設定を追記します。
{
"hooks": {
"PostToolUse": [
{
"matcher": "Edit|Write",
"hooks": [
{
"type": "command",
"command": "node .claude/hooks/verify-reminder.cjs"
}
]
}
]
}
}
ざっくり説明すると:
PostToolUse:ツールを使った後に実行する、という意味matcher:どのツールに反応するか(ここでは編集系のEditとWrite)command:実行するスクリプト
② スクリプト本体を作る
.claude/hooks/verify-reminder.cjs に、実際の処理を書きます。
const path = require('path');
let data = '';
process.stdin.on('data', chunk => data += chunk);
process.stdin.on('end', () => {
try {
const input = JSON.parse(data);
const filePath = (input.tool_input && input.tool_input.file_path) || '';
const normalized = filePath.replace(/\\/g, '/');
if (normalized.includes('src/content/blog/') && normalized.endsWith('.md')) {
process.stderr.write('⚠️ 記事を編集しました。検証を忘れずに!');
process.exit(2);
}
} catch (e) {}
process.exit(0);
});
「編集したのがブログ記事(src/content/blog/ 内の .md)なら、リマインドを出す」という内容です。
ハマりポイント①:拡張子は .cjs にする
最初、このスクリプトを .js で保存したらまったく動きませんでした。エラーすら出ず、ただ無反応。
原因は、プロジェクトの設定ファイル package.json に書かれた以下の一行でした。
"type": "module"
これがあると、.js ファイルは「ES Modules」という新しい書き方として扱われます。でも私のスクリプトは require() という**古い書き方(CommonJS)**で書いていたため、起動した瞬間にエラーで止まっていたのです。
解決策は、拡張子を .cjs にすること。これで「絶対に CommonJS として扱え」と強制でき、require() が使えるようになります。
※ Astro や多くのモダンな JavaScript プロジェクトには "type": "module" が入っているので、Hook スクリプトは最初から .cjs で作るのが安全です。
ハマりポイント②:画面に通知が出ない
次にハマったのが「通知の出し方」です。
公式情報を見ると systemMessage というフィールドでユーザーに警告を出せると書かれていました。ところが、デスクトップ版ではこの通知が画面にまったく表示されませんでした(2026年6月21日時点)。
そこで方針を変えて、exit code 2 + 標準エラー出力(stderr) を使う方法に切り替えました。
process.stderr.write('⚠️ 記事を編集しました。検証を忘れずに!');
process.exit(2);
こうすると、メッセージが Claude Code 側に届くようになります。今回やりたかったのは「記事を書いたあと、検証の工程に進むよう Claude Code に念押しする」ことだったので、画面通知よりこの方法の方がむしろ目的にぴったりでした。
なお、この「exit 2 と stderr を組み合わせるとなぜ Claude に通知が届くのか」という仕組みは、Hookのexit 2とstderrを基礎から解説の記事で、料理の例えを使ってもっと詳しく説明しています。仕組みから理解したい方はあわせてどうぞ。
ハマりポイント③:上位モデルに切り替えたら一発で解決
実はこのトラブル、最初は Claude Code のモデルを Sonnet 4.6(当時の標準モデル。2026年7月4日現在はSonnet 5が最新) にして進めていました。でもなかなか原因にたどり着けず、設定をあれこれ変えては試す、を繰り返すループにハマっていました。正直、ここが一番しんどかったです。
転機は、思い切って上位モデルの Opus 4.8 に切り替えたことでした。
すると今度は、いきなり「まずはターミナルでスクリプトを単体テストして切り分けましょう」と提案してきたんです。
echo '{"tool_input":{"file_path":"test.md"}}' | node .claude/hooks/verify-reminder.cjs
こんなふうに疑似的なデータをスクリプトに流し込めば、アプリを動かさなくてもその場で動作確認できます。この一発で "type": "module" が原因だとあっさり特定。さんざん再起動を繰り返していた私からすると、その切り分けの賢さにちょっと感動しました。
Claude Code は使う AI モデルを選べます(/model コマンドで切り替え)。速さ重視の Sonnet、賢さ重視の Opus、という住み分けです。普段は Sonnet で十分ですが、原因が分からず行き詰まったときは、上位モデルに切り替えてみるのも有効な一手だなと実感しました。
なお、.claude/settings.json の変更は再起動なしで自動反映されるので、設定をいじるたびにアプリを再起動する必要はありません。
まとめ
- デスクトップ版では
/hooksコマンドは使えない →settings.jsonを直接編集する - Hook スクリプトは
.cjsで作る("type": "module"対策) - 画面通知(
systemMessage)が出ないときはexit 2+ stderr を使う settings.jsonの変更は自動反映(再起動不要)- 動作確認はターミナルで単体テストするのが最速
- 原因が分からず詰まったら、上位モデル(Opus)に切り替えるのも手
ネット上には「デスクトップ版では Hook が動かない」という情報も見かけますが、上記のポイントを押さえればちゃんと動きます。同じところで悩んでいる方の参考になればうれしいです。